よくある色のトラブル その原因は(3)


2.表示されている色が正しくない

 

前回は、色を見る環境(光の条件)について書きました。
その次に大事な条件は、色を表示する機器のメンテナンスについての話です。
色を見るための照明(光)が正しくても、実際に色を表示しているものが
正しく表示できていなければ、これもまたトラブルの原因になります。
色は、とにかく正確に伝えることが難しく、そのための準備に気を配らなければなりません。

 

(1) 機械の色は常に正確ではない

 

色を出力する機器は沢山あります。
パソコン、デジカメ、タブレット、プリンタやスキャナなど、毎日のように使う方が多いのではないでしょうか。
それらの機器が示している色は正しいと信用しきっていませんか?

 

人間の感覚には個人差があるのと同じく、機械にも個体差があります。
テレビのボリュームを同じ数値にしても、別の部屋のテレビと大きさが違うように
たとえ同じ機種の機器であっても、表示されている色は微妙にズレているのです。

 

色の場合はRGBやCMYKといった数値で管理しますが、
いくら数値が同じであっても、数値を測るものさしがズレていると意味がありません。
例えば、同じ1cmという長さの線を引くにも、定規のメモリが微妙にズレていれば
違う定規で測った1cmは同じ長さにはなりません。

これを見ているディスプレイでさえ、色の管理をした記憶がなければ
少しズレていると考えていただいた方がいいでしょう。

 

(2) 色のズレを補正する

 

上に書いたように、とにかく色というのものは繊細でちょっとしたことでズレが生じています。
これは機器にトラブルがあるのではなく、あって当然の差なのです。

ですから、正確な色を出力させるには、個々の機器によって生じているズレを把握して、
その差を補正することが必要になります。
このような色の管理は、カラーマネジメントと呼ばれており、
色を出力する全ての機器に関して行うべきものです。

ズレを補正するためには、光(色)を測定する機能のついた機器を使います。
市販の機器(キャリブレーター)は1万円台からありますので、
色を正確に見ることが必要な環境にいらっしゃる方は、
是非一度、このような表示されている色についても一度考えてはいかがでしょうか。

 

ExColorは、九州・福岡を中心に
カラープランニング等の色の提案だけでなく、
色に関する問題解決等に関してもお問い合わせを受け付けております。
色に関してお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

よくある色のトラブル その原因は(2)


1.色が正しく見える環境にいない

 

まず、色のトラブルの根本的な原因としてあげられるのがこれです。
色というのは、光そのものですからその場の光環境で色の見え方は全然違います。
そして光というのはとても複雑で、同じに見える光であっても、
実は、違うという場合が多いのです。
どんなことに気をつけて光環境を作るのかをここでは簡単に説明します。

 

(1) 光によって何が違うのか

 

例えば、同じ白い紙を
白熱電球の部屋で見るのと、青白い蛍光灯の部屋で見るのでは
見え方が違いますね。

人間には、色順応と言って光環境の違いを補正する機能が備わっているので、
どちらも白いと感じることはできますが、
正確に色を捉えることには無理があります。

 

そもそも、照明をはじめとする光の色は、
光の成分によって決まります。
簡単に言うと虹の7色のバランスです。
(本当はもっと沢山の色が含まれていますが)
見た目で同じ色に見えたとしても、成分が違うことがあります。

ですから、単純に見た目の光の色みが同じだからといって、同じ光環境に
いるという判断もできません。
あくまでも大事なのは光の成分です。
 

(2) 正確な色を見るのに必要な光とは

 

先ほど書いたように、大切なのは見た目の色みではなく、
光の成分です。
虹の7色が均等に含まれている光の下では、
色を正しく見ることができます。
そして、その条件を最も満たすのが太陽光です。

では太陽光で物を見ればいいのかというと、その答えは100点満点ではありません。
太陽の光も、天気や時間帯、地域(緯度)によって変わるからです。

ですから、色を見るための光(標準光)には
『北半球における北空からの自然昼光であって、通常、日の出3時間後から日の入り3時間前までの太陽光の直射を避けた天空光』という定義があります。
ただ、これを満足する条件でしか色を見れないとなると、仕事になりません。
また時間帯が同じであっても、天気が違えば自然光は変わります。
雨の日は色を見れないというのでは話になりません。

 

ということは安定性と言う面で現実的な標準光は?と考えると、
人工の照明を使ったことがいいことになります。
ただし、できるだけ標準の光(自然光)に成分が近い人工の照明です。

そして、照明を選ぶ際に、
どれだけ色を正確に見ることができるかという目安となるのが
“平均演色評価数(Ra)”というもの、
100に近いものが標準光に近いと考えてください。

 

私たちは、パーソナルカラー診断は当然のこと、
色見本を見たり、パソコンで作業する場合は
必ず、このRaが100に限りなく近い、色評価用の光で色を見ています。
もちろん、カラーリストだけではなく、
印刷や塗料、映像の現場などでも、かなり厳密な照明管理の下
色のチェックを行っているはずです。

ですから、色を見る比べるというときには、色評価用の蛍光灯のような、
平均演色評価数が高い光が必要です。
意匠性の面で、様々な照明を使うことはあると思いますが、
トラブルを防ぐには、正しい色が見える光を使うべきです。

ファンデーションを選ぶ光、髪のカラーリングを決める時の光、
服を試着した時に鏡で確かめるときの光、
デザインやプランニングの打ち合わせ現場での光、
適切な光か一度確認してみてはいかがでしょうか。

よくある色のトラブルその原因は(3)

 

よくある色のトラブル その原因は(1)


よくある色のトラブルと解決法

皆さんが生活をする中で、色を見て選び、扱うということは当たり前のように行っています。
しかしその当たり前の作業の中で起こるのが、

 

「色が違う」という問題。
“こんな色のはずじゃなかった”
一度は皆さんご経験があるのではないでしょうか。

 

例えば、
・ショップやネットで服を購入したが、家で見てみると違う色に見えた。
・店頭で合わせたときは馴染んでいた化粧品が、普段はしっくりいかない。
・人のパソコンで見ている画像と自分のパソコンで見ている同じ画像が違う色に見える。
・印刷すると、全然違う色でプリントアウトされる。
・壁や看板の塗装の色が予想よりも派手すぎて浮いてしまった。  など・・・

 

なぜこんなことが起こるのか、またどのようにすれば防げるのか
といった基本的なことについて何回かに分けてご紹介したいと思います。

 

よくある色のトラブルその原因は(2)

実は全然違うパソコンのモニタの色


カラーマネジメント@福岡

右は、私が普段使っているノートパソコン、
左は、知人が使っているノートパソコン。

全然違いますよね。
右のパソコンは、専用の機器を使って定期的に
確認を行っているため標準的な色で表示されています。

それに対して、左の色の調整をしていないパソコン
買って間もないのにも関わらず、この差です。

画面の色が正しくないということは、出力する際も正しくない色になり、
人に画像やデータを送る時も、正しくない色が伝わっていくのです。
目盛りの狂った定規で、長さを測っているようなものです。

色の微妙な違いが、イメージに大きく影響を与えることをご存知の方は、
PCのモニタの色を一度見直してみてください。

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